顔の産毛の剃り方とは?つるつる肌を作るカミソリの使い方を解説
女性の髭は目立たないため、あまり顔の産毛を意識することはないかもしれませんが、産毛ケアには肌のトーンアップやメイクのりが良くなるといったメリットがあります。一方で間違った方法で産毛を剃ると肌にダメージを与える可能性もあります。
この記事では、顔の産毛をケアすることで得られるメリットや正しい剃り方のほか、剃るときの注意点について皮膚科医が解説します。
顔の産毛ケアのメリット
顔の産毛をケアすることは、見た目だけでなくキレイな肌を保つためにも大切です。まずは、女性が顔の産毛を剃ることで得られる主なメリットをご紹介します。
肌がトーンアップして見える
日本人の毛は黒いことが多いため、細かい産毛が残っていると、肌全体がうっすらと黒いベールをまとったように見えることがあります。これが原因で、顔色が暗く見えることも少なくありません。
産毛を剃ることで、顔色がパッと明るく見えるようになり、肌のトーンが一段階アップするのです。
メイクのりが良くなる
産毛の上からベースメイクをすると、ファンデーションが均一にのらず、浮いたような見た目になったり、ムラができたりすることがあります。
産毛を処理することで、ファンデーションやほかのベースメイクが肌にしっかり密着し、より美しい仕上がりになります。特にメイクが崩れやすいと感じる方には、産毛ケアがおすすめです。
肌を清潔に保てる
産毛があることで、ほこりや汚れが肌に付着しやすくなる場合があります。産毛を剃ることで、こうした外部からの汚れが肌につきにくくなり、結果的に肌を清潔に保てます。
特に、ニキビなどの肌トラブルを防ぐためには、定期的な産毛ケアが効果的です。
ターンオーバーを促進
肌の奥では常に新しい細胞が生まれており、古くなった順に表面に押し上げられ、角質となってはがれていきます。この自然のサイクルをターンオーバーと呼びますが、何らかの原因で肌表面の古い角質がはがれずに溜まってしまうとターンオーバーが乱れ、肌トラブルを引き起こす可能性があります。
顔の産毛を剃ると、同時に肌表面の古い角質が取り除かれるため、ターンオーバーを促進することが期待できます。
顔の産毛を剃る手順
肌に負担をかけずに顔の産毛をケアするには、正しい手順で剃ることが重要です。ここでは、顔の産毛を剃る手順を解説します。
STEP1:肌をやわらかくする
産毛を剃るタイミングとして最適なのは、入浴中です。湯舟に浸かって肌と産毛をやわらかくすると、肌の負担を軽減しながら剃ることができます。
入浴以外のタイミングで剃る場合は、まず洗顔をすることがポイントです。肌を洗い流すことで清潔に保つだけでなく、水によって毛がやわらかくなるので産毛を剃りやすくなります。
STEP2:シェービング剤を塗る
顔の産毛を剃るときには、必ずシェービング剤を使用しましょう。シェービング剤を使うことで、カミソリが肌に滑らかにあたり、肌を傷つけるリスクを減らすことができます。また、シェービング剤ではなく石鹸や洗顔料を使用すると、含まれている洗浄成分により必要以上に肌を乾燥させてしまう可能性があるため、石鹸や洗顔料で代用するのは避けることが大切です。
STEP3:額・こめかみを剃る
顔の産毛剃りは、毛流れに沿って「上から下へ」が基本。まずは、額とこめかみから剃り始めます。
広い範囲はカミソリを軽く滑らせるようにしながら上から下へと剃り、細かい部分は短いストロークで力を入れずに剃るのがポイントです。
STEP4:頬を剃る
頬の産毛を、頬骨付近から内側に向かって剃ります。頬骨より下の部分は、毛の流れに沿って上から下へと剃ってください。カミソリを持っているのと反対の手で、剃る向きと反対方向に肌を軽く引っ張ると剃りやすくなります。
STEP5:鼻・口周りを剃る
鼻の下の産毛は、指で人中(鼻の下の溝)を伸ばしながら、上から下に向かって剃ります。この部分はデリケートなので、力を入れずに軽く剃るのがポイントです。口角付近は外側から内側へ、顎は上から下に向かって剃るようにします。
STEP6:シェービング剤を落とす
産毛を剃り終えたら、肌に残っているシェービング剤をきちんと取り除きます。水やぬるま湯で洗い流すか、清潔なティッシュでそっと拭き取るようにしてください。
STEP7:保湿する
剃った後の肌はとてもデリケートになっているため、しっかり保湿することが大切です。化粧水をたっぷりと肌になじませ、乳液やクリームで潤いを与えましょう。保湿アイテムは、できるだけ低刺激のものを選ぶのがポイントです。
顔の産毛を剃るときの注意点
顔の産毛を剃る際には、いくつかの注意点を守ることで、肌を傷めずに美しく仕上げることができます。ここでは、顔の産毛を剃るときに気をつけるべき点を解説します。
毛の流れに逆らわずに剃る
産毛を剃るときには、必ず毛の流れに沿って剃ることが大切です。「逆剃り」をしてしまうと、カミソリの刃に毛が引っかかって肌に余分な負担がかかり、カミソリ負けや肌荒れの原因となることがあります。
必ずシェービング剤を使い、保湿する
シェービング剤を使うことは、肌を守るために必要不可欠です。シェービング剤には産毛をやわらかくし、カミソリの滑りをスムーズにする役割があるため、肌への負担を減らせます。
また、シェービング後は古い角質が取り除かれて肌が不安定になる可能性があるため、化粧水や乳液などの保湿アイテムを使ってしっかり保湿することがポイントです。
生理中など肌がデリケートな時期を避ける
生理前後や生理中は肌が普段よりも敏感になっているため、この時期に産毛を剃ると肌荒れや肌トラブルを招きかねません。肌の調子が安定している時期に剃り、生理前後や生理中は避けるのがベストです。
剃る前後は紫外線を避ける
顔の産毛を剃る前後には、日焼けを避けることも重要です。日焼けした直後の肌はダメージを受けているため、産毛を剃ると負担になりますし、剃った直後の肌は敏感なのでより紫外線のダメージを受けやすいといえます。日焼け後や外出する直前の産毛ケアは控えてください。
頻繁に剃りすぎない
頻繁に産毛を剃ると肌への負担が大きくなり、かえって肌トラブルを招くことがあります。
産毛を剃る頻度は、気になる部分は週に1回程度、顔全体は産毛の伸び具合を見ながら3週間に1回程度が目安です。
顔の産毛は、正しい手順と適切な頻度でケアしよう
顔の産毛を剃ることには、肌のトーンアップやメイクのりが良くなるなど、多くのメリットがあります。一方で、過度なケアは肌の負担になります。
産毛を剃るのは適切な頻度で、正しい手順を守って行い、すこやかな肌を目指しましょう。
教えてくれたのはこの先生!
川﨑加織先生 皮フ科かわさきかおりクリニック 院長。医学博士、日本皮膚科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医。 「体の内外から美しくなれるクリニック」をコンセプトに、一般皮膚科診療だけでなく美容医療、頭髪治療なども行っている。またウェブ・雑誌での連載、サプリメント・化粧品の監修などでも、多方面に活躍の場を広げている。 |
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