化粧ノリが悪いのは産毛と角質が原因?ファンデが浮く理由と対策

#顔・うなじ
化粧ノリが悪いのは産毛と角質が原因?ファンデが浮く理由と対策

トイレのついでに鏡でメイクチェックをすると、「なんだか化粧ノリが悪い」と感じることはありませんか?主な原因として、乾燥や皮脂の分泌、古い角質の蓄積といった肌のコンディションが考えられますが、メイクアイテムの汚れなども影響しているかもしれません。

この記事では、化粧ノリが悪くなる原因を解説するとともに、顔剃りや保湿、メイク道具のお手入れといった、今すぐ取り入れられる4つの対策をご紹介します。
メイクの仕上がりやもちをアップさせたい方は、最後までチェックしてください。

 

化粧ノリが悪い原因

一口に化粧ノリが悪いといっても、ファンデーションが「なめらかにつかず、ムラになる」「肌が乾燥して粉っぽくなる」「肌が油っぽく、ウロコのように浮いて見える」「きれいに塗れず、ヨレる」など、人によってさまざまです。まずは、化粧ノリが悪い状態別に、その主な原因を見ていきましょう。


ムラの原因:顔の産毛や古い角質

顔の産毛や古い角質は、ファンデーションがムラになる原因のひとつです。顔の産毛は一見目立ちませんが、肌表面に細かい凸凹を作るため、ファンデーションが均一にのりにくくなります。
また、肌のターンオーバーが乱れると古い角質が蓄積しやすくなり、肌表面がザラついてファンデーションの密着を妨げます。その結果、ファンデーションがムラになるのです。


粉っぽさの原因:肌の乾燥

肌が乾燥すると、角質層の表面の角質細胞が浮き上がったような状態になり、粉っぽくなってファンデーションがうまくのりません。乾燥によってキメが乱れた肌はファンデーションが密着しにくいため、時間が経つとよりムラが目立ちやすくなります。
特に、目元や口元などは皮膚が薄いため、乾燥すると粉浮きが目立ってしまうでしょう。


ウロコ浮きの原因:皮脂の過剰な分泌

肌がベタつき、ファンデーションが浮いてウロコ状になってしまう原因は、皮脂の過剰分泌かもしれません。肌とファンデーションのあいだに皮脂が溜まることで、ファンデーションが浮きやすくなります。

 

ヨレの原因:メイクアイテムの汚れ

スポンジやブラシなどのメイクアイテムを汚れたまま使うと、ヨレを招きます。例えば、汚れたスポンジにはファンデーションが均一につかないため、肌にのせたときの密着力が低下してしまうでしょう。
また、長期間洗っていない道具には、雑菌が繁殖している可能性があり、肌荒れを招いて化粧ノリに影響することも考えられます。

化粧ノリが悪いときの4つの対策

化粧ノリの悪さにはさまざまな原因があり、それぞれに適した対策が必要です。ここでは、肌のコンディションを整え、化粧ノリを改善するために、今すぐ取り入れたい4つの対策をご紹介します。


凹凸によるムラ対策:顔剃りで産毛と古い角質をケア

化粧ノリを改善するためにおすすめの対策が、顔剃りです。顔剃りによって産毛を処理することで、肌表面の凹凸が滑らかになり、ファンデーションが均一に密着しやすくなります。

また、古い角質もいっしょに除去されるため、化粧ノリが良くなるだけでなく、肌のトーンアップも期待できるでしょう。ただし、顔剃り直後のメイクは肌に負担をかける可能性があるため、しっかり保湿してから、時間を置いて行うようにしてください。

顔剃りの方法はこちら:顔の産毛の剃り方とは?つるつる肌を作るカミソリの使い方を解説

 

乾燥による粉っぽさ対策:毎日の徹底した保湿ケア

化粧ノリを左右する大きな要因のひとつが、肌の潤いです。保湿によって肌のキメが整うことで、ファンデーションの密着感が高まり、粉っぽさやムラを防ぐことができます。
化粧水、乳液、美容液、クリームといった基本的なスキンケアを丁寧に行い、特に乾燥しやすい目元や口元は重ね付けでしっかり保湿しましょう。

ベタつきが気になるからと乳液やクリームを使わない方もいますが、表面がベタついていても、実は内側が乾燥している「インナードライ肌」の可能性もあります。インナードライの状態では、失われた水分を補おうと皮脂が多く分泌されるため、化粧崩れが起こりやすくなるのです。化粧水によって補給した水分は、乳液やクリームで蓋をして逃さないことが大切です。

さらに、朝晩の保湿だけでなく、日中も乾燥が気になるときは、ミスト化粧水などでこまめに水分を補給すると、メイクのもちが良くなります。

 

皮脂の過剰分泌によるウロコ浮き対策:丁寧な洗顔と皮脂コントロール

洗顔はスキンケアの基礎であり、丁寧な洗顔は化粧ノリの改善に欠かせません。クレンジングや洗顔でしっかり汚れを落とすことが大切ですが、ゴシゴシと強く洗いすぎると、肌を傷付けたり乾燥を招いたりするので、やさしく洗うように心掛けましょう。

それでも皮脂の分泌が多い場合は、メイクの際に皮脂吸着パウダーや皮脂コントロール効果のある下地を使うことで、メイク崩れを防ぐことができます。
ほかには、皮脂の過剰な分泌を抑え、肌を整える働きがあるビタミンB2を、食事から積極的にとるのもおすすめです。

 

メイクアイテムの汚れによるヨレ対策:メイクアイテムのお手入れと交換

スポンジやブラシなどのメイクアイテムを清潔に保つことも、化粧ノリの改善につながります。専用のクリーナーや中性洗剤を使い、週1回を目安に丁寧に洗浄しましょう。

また、スポンジは使うたびに劣化していくため、定期的に新しいものに交換することも大切です。清潔な道具でメイクをすることで、より美しい仕上がりが期待できます。

 

化粧ノリを改善して、毎日のメイクをもっと楽しもう

化粧ノリが悪い原因はさまざまですが、日常的な対策で改善が期待できます。中でも顔剃りは、肌表面を滑らかにしてファンデーションを均一に密着させることができる方法です。
肌表面を整え、メイクの仕上がりをワンランクアップさせるためにも、顔剃りを日々の習慣に取り入れてみてください。清潔で整った肌は、どのようなメイクも美しく引き立ててくれるでしょう。

教えてくれたのはこの先生!

川﨑加織先生

皮フ科かわさきかおりクリニック 院長。医学博士、日本皮膚科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医。

「体の内外から美しくなれるクリニック」をコンセプトに、一般皮膚科診療だけでなく美容医療、頭髪治療なども行っている。またウェブ・雑誌での連載、サプリメント・化粧品の監修などでも、多方面に活躍の場を広げている。