胸毛が生える原因は?生えやすい人におすすめの処理方法を紹介

胸毛は、メンズの魅力を引き出すパーツと感じる方もいれば、不要と考えて処理を希望する方も多いのではないでしょうか。胸毛が生える背景には、ホルモンや遺伝、加齢といった要因が関係しており、生える時期、濃さ・量には個人差があります。
この記事では、胸毛が生える原因、毛周期と生える時期、カミソリで胸毛を処理する手順について詳しく解説します。
胸毛が生える原因は?
胸毛が生える原因として代表的なものは「男性ホルモンの影響」「遺伝的要因」「加齢に伴う変化」の3つです。胸毛は体毛の一種であり、毛の量や太さは個人差があります。ここでは、胸毛が生える原因についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。
男性ホルモンの影響
胸毛が生える原因のひとつは、男性ホルモンの影響です。
胸毛の発達には、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が大きく関わっています。テストステロンは思春期以降に分泌が活発になり、胸毛をはじめ、髭やすね毛などの体毛の成長を促進するのが特徴です。具体的には、テストステロンが胸毛の毛母細胞に結合すると毛の成長が活発になり、毛が太く長くなります。一般的に、テストステロンの分泌量が多い方ほど胸毛が濃くなる傾向があるため、個人差はあるものの、男性ホルモンの影響は大きいといえるでしょう。
遺伝的要因
遺伝的要因も胸毛が生える原因のひとつです。
胸毛の濃さや生え方は、家族・親族からの遺伝に影響されることがあります。遺伝により、毛穴の数や毛の太さ、毛の成長に関わる男性ホルモンへの感受性などが受け継がれることも多く、「胸毛が生えやすい体質」も家族・親族から伝わる可能性があります。例えば、父親や兄弟に胸毛が濃い方がいる場合、自分も同様に胸毛が発達しやすくなる可能性があるでしょう。
加齢に伴う変化
胸毛が生える原因として、加齢に伴う変化も挙げられます。
胸毛が生え始める時期は多くの場合、思春期から20代前半にかけてとされており、この時期、テストステロンの分泌量が急増して体毛全般が発達することがあります。さらに、30代以降になると、ホルモンバランスの変化により胸毛が濃くなることもあるでしょう。一方で、年齢を重ねるにつれてホルモン分泌が減少し、胸毛が薄くなる方もいます。加齢によってホルモンの分泌量やバランスは変化するため、胸毛の濃さや量にも影響が及ぶと考えられます。
胸毛の毛周期と生える時期
胸毛は、常に同じ長さや状態を保っているわけではありません。体毛には「毛周期」と呼ばれる生まれ変わりのサイクルがあり、「成長期」「退行期」「休止期」の3段階で構成されています。胸毛もこの毛周期に沿って、生え変わりを繰り返しています。具体的には、古い毛が抜け落ちた後、一定期間の休止を経て、再び新しい毛が成長を始めるのです。ここでは胸毛の毛周期の特徴と、生え始める時期について見ていきましょう。
胸毛の毛周期
胸毛の毛周期は、成長期(毛が伸びる時期)、退行期(毛の成長が止まる時期)、休止期(毛が抜け落ち、次の毛の成長が始まるまでの時期)の3段階です。このサイクルはおよそ2~3ヵ月で一巡しますが、期間や進行速度には個人差があります。成長期が長い方は胸毛が長く伸びやすく、反対に成長期が短い方は長さが出にくい場合もあるでしょう。
胸毛が生える時期
胸毛が生え始める時期は多くの場合、思春期から20代前半にかけてとされています。この時期にはテストステロンなどの男性ホルモンの分泌が活発化し、胸毛を含む体毛の成長が促進されますが、生える時期や濃さには個人差があります。遅れて胸毛が生え始める方もいれば、早い段階から濃くなる方もいるため、「自分だけ胸毛が生えるのが遅い」「胸毛が濃すぎる」といった過度な不安を抱く必要はありません。胸毛の発達は体質や遺伝の影響も強く、必ずしも平均的な時期、発達のパターンに当てはまるとは限らないのです。
カミソリで胸毛を処理する手順
胸毛を自宅で処理できる方法として、除毛クリームや電気シェーバーなどがあります。その中でも、カミソリによる処理は自宅で手軽にできる方法のひとつです。ここでは、カミソリで胸毛を安全かつきれいに仕上げるための5つのステップをご紹介します。
STEP1:胸毛のボリュームを減らす
胸毛が長い、あるいは濃い場合は、そのままカミソリで剃ろうとすると、刃に毛が絡まったり、詰まったりしやすくなります。そのため、事前にスキカミソリやハサミで適度な長さにカットすることが大切です。また、カミソリでの処理の前に、除毛クリームを使ってあらかじめ毛量を減らしておくという方法もあります。ただし、除毛クリームが肌に合わない場合があるため、必ずパッチテストを行いましょう。
STEP2:胸毛と肌を温める
カミソリを使う前に胸毛と肌を温めることで、毛がやわらかくなり、スムーズに剃れるようになります。さらに、毛穴が開くことで肌表面がやわらかくなるため、カミソリの刃が引っ掛かりにくくなり、肌への負担を抑えられます。お風呂上がりはこうした条件が整いやすいため、胸毛を処理するのに理想的なタイミングです。
STEP3:シェービング剤を塗る
胸毛をカミソリで剃る前には、必ずシェービング剤を胸毛のある部分にまんべんなく塗りましょう。シェービング剤は、カミソリの刃が直接肌にふれるのを防ぎ、摩擦による刺激やカミソリ負けを防ぐ効果があります。ジェルやフォームなど、自分の肌質や好みに合わせたタイプのシェービング剤を選ぶことが大切です。
なお、ソープ付きカミソリを使用する場合、シェービング剤は必要ありません。ソープ付きカミソリは、水に濡らすだけで刃の周りのソープが溶け出し、スムーズに胸毛を剃ることができます。ソープの働きで肌への摩擦を減らし、負担を抑えることができるのでおすすめです。
STEP4:毛流れに逆らって下から上に剃る
胸毛は下向きに生えていることが多いため、毛流れに逆らって下から上に剃ると、よりきれいに仕上がります。ただし、一度に広い範囲を剃ろうとせず、少しずつ丁寧に剃ることがポイントです。力を入れすぎず、滑らせるように動かすことで肌への負担を軽減できます。
STEP5:保湿をする
剃り終わったら、残ったシェービング剤をぬるま湯や水でしっかり洗い流します。タオルで軽く押さえるように水分を拭き取り、その後、乳液や保湿クリームで肌をしっかり保湿しましょう。剃り終わった後の肌は乾燥しやすくデリケートな状態になるため、しっかりと保湿することが大切です。
胸毛の処理方法を知って自分らしく整えよう
胸毛は、男性ホルモンや遺伝、加齢による影響で生える自然な体毛のひとつです。生える時期や濃さには個人差があり、過度に不安に感じる必要はありません。胸毛の処理を考える場合は、毛周期や肌への負担を考慮した上で、自分に合った適切な方法を選ぶことが大切です。カミソリによる処理は自宅で手軽に行え、正しい手順とアフターケアを行うことで、肌トラブルを防ぎながら、清潔感のある状態を保てます。胸毛との付き合い方を知り、自分に合った方法でケアを続けていきましょう。
教えてくれたのはこの先生!
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上嶋祐太先生 新宿駅前うわじま皮膚科 院長。浜松医科大学卒。日本皮膚科学会専門医・指導医、認定産業医。東京大学医学部附属病院、東京警察病院、東京逓信病院の皮膚科にて研鑽を積み、形成外科のキャリアを併せ持つ。赤ら顔・血管腫治療のブイビームレーザーや、ほくろ除去、粉瘤(ふんりゅう)のくり抜き法など、手術経験は数万例に及び豊富。保険診療、美容医療のほか、スキンケアから個々に合った最適なカスタマイズ治療を得意とする。 |